こどもの期待に奮闘する親の様子が微笑ましい「だるまちゃんとてんぐちゃん」を読み聞かせる
親は、こどもが望むことをできる限り叶えてあげたいと思うものかもしれません。
こどもが思いつきで言ったことを聞いて、旅行先をいろいろ調べたり、仕事帰りに、おもちゃ屋さんや総合スーパーをはしごしたり。
主人公はあくまでだるまちゃんですが、親はついついお父さんのだるまどんに感情移入してしまう絵本です。
内容
なんでも欲しがるマミちゃんは、マツモトキヨシに行きますが、てんぐちゃんが持っている少し変わった持ち物を欲しがるだるまちゃんは、お父さんのだるまどんに頼ります。
それを聞いただるまどん、家中からものをかき集めてきて、『これは、誰が使っていたんだろう?』というような靴や帽子をたくさん並べます。
勘違いをして、ほしいものと違うものを集めてしまっただるまどんは、だるまちゃんに泣かれてしまったり。なんだか身に覚えがあります。
おすすめする理由
目新しいものをなんでも欲しがるこどもと、それに振り回される親の様子が「だるま」や「てんぐ」といった渋い題材を使って、ほのぼのとしたタッチで描かれていますが、注目するポイントは、だるまどんが持ってくる靴や帽子のレパートリーの広さ。
一口に靴といっても、いろんな靴があり、帽子といってもいろんな帽子があります。この靴や、帽子の一つ一つを指さしながら話を膨らませると、何回読んでも楽しんでもらえる絵本です。