おこさま本棚

息子に読み聞かせた絵本の記録

協力のパワー感じさせる「おおきなかぶ」の読み聞かせ

もし、宇宙からエイリアンが襲ってきたら?
もし、天変地異で人類の存続が危ぶまれたら?
もし、大きな株がうまく抜けなかったら?

老若男女、人も動物もみんなで協力すれば、なんとかなります。

内容

おじいさんが植えた株が大きく育ち過ぎて抜けません。
おじいさんはおばあさんを呼んできて、おばあさんは孫を呼んできて…と段々と株を抜こうとする仲間が増えていき、最後に無事、株が抜けるというお話です。

おすすめする理由

大人は、この本を絵柄のまま解釈しないよう気を付ける必要があります。
ねずみが一匹増えたくらいで株が抜けるわけがないと思っちゃいますが、そうではありません。

もし、宇宙からエイリアンが襲ってきたら、最初は大国が対応すると思いますが、大国が敵わなければ、中小の国々も参加して、最後には地球全体が一丸となるんだと思います。
そして、全員が参加したとき、最後の力は仮に小さいものだったとしてもちゃんと問題が解決できるというある種の福音を感じさせてくれます。

でも、そんな小難しい話はこどもには関係がありません。
こどもには、ただ、協力のパワーを感じてもらえればいいんです。

お弁当を持ってお出かけしたくなる「ぐりとぐらのえんそく」の読み聞かせ

この数年、なかなかやりづらいですが、外で食べるお弁当のおいしいこと。
出不精の慎重派なこどもでも、お外を歩いてお弁当を食べたくなる。そんな絵本です。

内容

お弁当を持って出かけた二匹の子ねずみは、足を引っかけた毛糸の先を追ってくまさんに会います。そしてみんなでマラソンをしてお弁当を食べます。

おすすめする理由

一つの伏線回収を除くと、物語が逐次的に進んでいくため、小さいこどもでも話についていきやすく、野原を駆け回る姿は、思わずいっしょに駆け回りたくなります。

そして、大量のおいしそうなお弁当。
きっと、野原を駆け回ってからお弁当を食べたくなります。

虫食いに寛容になれるかもしれない「はらぺこあおむし」の読み聞かせ

買ってきた果物や野菜に虫食いの跡があったとき、とても残念な気持ちになります。
人によっては、農薬が使われていない証拠だと解釈できるかもしれませんが、もしかすると食べるのを諦めるほどに嫌な思いをする人の方が多いかもしれません。

でも、こどもに「はらぺこあおむし」を読み聞かせていれば、虫食いの跡もこどもと話をするきっかけになったり、体験学習の場になったりします。

はらぺこあおむし

はらぺこあおむし

Amazon

内容

小さなあおむしが、いろいろな食べ物を食べて、さなぎになり、きれいな蝶に変身する物語。ページには、虫食いを表現するための穴が開いている仕掛け絵本でもあります。

おすすめする理由

個性的ではっきりした色使いの絵本であることは有名ですから、これ以上は触れませんが、きっと赤ちゃんでも楽しめる絵本だと思います。

この絵本を読み聞かせていると、こどもの純真さを感じられるかもしれません。
こどもは、多くの果物や食べ物に穴が開いている様子を見て、あおむしが頑張って食べていると肯定的に捉えられる一方で、私のような大人は、「ああ、食べ残しもったいない。」「次の果物に行く前に、一つ目の果物をもっとちゃんと食べようよ!」等と、夢のないことを考えてしまいます。

虫食いの跡も、「あおむしさんが頑張って食べたんだね。きっときれいな蝶になったんだね。」といえる心の広い大人になりたい。

はらぺこあおむし

はらぺこあおむし

Amazon

何気ない日常がこんなにもスリリングに「バムとケロのにちようび」の読み聞かせ

特に予定のない日曜日。
朝、少しだけゆっくり起きて、いつもよりも少しだけ手の込んだ朝食を食べて。
それから平日にやり残した家事をしたり、宿題を見たり。

バムには、そんな平和な時間は訪れません。

内容

雨の降る日曜日、ゆっくりおうちでお菓子でも食べながら本を読もうとしますが、一難去ってまた一難。
バムとケロにかかれば退屈な日曜日なんてありえません。

おすすめする理由

手のかかるケロちゃんと、面倒見のいいバムのコンビがなんともいい味を出しています。
トラブルを引き起こすケロちゃんに対して、バムは文句も言わずに世話をしていて、バム=親、ケロちゃん=こども、の構図が見え隠れする一方、ときには二人で協力して課題をクリアしたりします。

また、話の展開も、前振り→回収、前振り→回収、の流れがはっきりしているので緩急をつけて読みやすく、こどもも話の中に没入していきやすいです。

読んだ後、ドーナツを食べたがるかもしれませんので、その点はご注意を。

 

最初のホラー体験「ねないこだれだ」の読み聞かせ


こどもには、ずっと平和に、ずっと幸せに過ごしてほしい。
それは、全世界的に親の願いだと思います。
しかし、世の中は、目まぐるしく変わっていき、平和や安定がずっと続く保証なんてありません。
少しずつ、できれば楽しく、色々な刺激に対して慣らしていく必要があるのかもしれません。

内容

夜中に起きている生き物がひとつずつ紹介され、寝ずに起きていたこどもがおばけにされて、おばけといっしょに飛んで行ってしまうというサスペンス・ホラー。

結局、こどもはどうなったんでしょうか?
おばけに連れていかれたこどもも怖かったでしょうけど、こどもを連れていかれた親の気持ちを考えるといたたまれません。

おすすめする理由

絵柄がコミカルで愛嬌のあるおばけなので、そんなに怖くありませんが、内容はかなりこわいです。
こわがるこどもの表情もしっかりと目に焼き付けておきましょう。
そして、夜にこどもが寝ずに遊び始めたら、「ねないこだれだ」の一文を読んでみましょう。
すぐにお布団に逃げ帰ってきますが、真夜中にトイレに目を覚ましても、ひとりで行ってくれることはなく、確実に起こされます。
でも、そんなことも大切な思い出になりますよ。

 

お風呂に入りたがらない子が自発的にお風呂に入る「おふろでちゃぷちゃぷ」の読み聞かせ

お風呂が好きな子もいれば嫌いな子もいます。
お風呂にはいるぞ!といってからもダラダラと遊び続けたり、逃げだしたり。
そんなときは、この魔法のフレーズがこどもを動かすかもしれません。

 

内容

タオルを持って、いいとこへいくあひるちゃんを追って、こどもが自発的に服を脱ぎ、お風呂に向かうお話です。

おすすめする理由

お風呂になかなか入りたがらない子でも、この絵本を読んでからお風呂に誘うと、不思議と素直に入ってくれることがあります。

暗記するくらいに読み聞かせた我が家では、最初のフレーズで声掛けするだけで、競うように服を脱いでお風呂に向かってくれました。

正に魔法のフレーズ。

淡い幻想的な絵柄であるにも関わらず、とても重宝する実用書でもあるため、お風呂に入りたがらないお子さんを持つ親御さんに特におすすめ致します。

 

 

こどもと空を眺めるのが楽しくなる「ころわんとしろいくも」の読み聞かせ

大人になるとぼーっと空を眺める機会がなくなってきます。
仕事や家事に追われ、積みあがる作業をこなすので精いっぱい。
でも、こどもと眺める空もなかなかいいものですよ。

ころわんとしろいくも

ころわんとしろいくも

Amazon

内容

子犬が空を眺めていると、雲がお魚みたいに見えてきて、お魚好きの猫に知らせに行くと、雲の形が変わっていて…。

 

おすすめする理由

ほんわかした可愛らしい絵柄で、物語にひやひやするところもなく安心して読み聞かせられる絵本です。

そして何より、こどもといっしょに空を見あげて、あの雲は何に似ているかと話し合う心豊かな時間が過ごせます。

こどもの発想力は大人の想像をゆうに超えるので、こどもが雲から想像するものは大人の私達にはそう見えないかもしれません。

でも、大切なのは、「何に似ているか」ではなくて、こどもが話す一見するとどうでもいいことに真剣に耳を傾けることです。

ころわんとしろいくも

ころわんとしろいくも

Amazon